日本史の「迷宮入り」10 ”大宇宙の真理”?それとも・・・

すらすらと読める人はそうそういないと思いますが、
「仙厓義梵」と書いて「せんがい・ぎぼん」と読み、江戸時代の
禅僧でもあり画家でもあった人物の「名前」だそうです。
もちろん、ワタシは読めませんでしたヨ。

さて、この仙厓(1750-1837年)サンの作品にちょいとばかり
風変わりな「書」?というか「画」?というか、ともかくそういう
作品が残されています。

際立ってシンプルな構図で、「丸・三角・四角」の図形?だけが
描かれているのですが、さて、では何を意味しているのかという
ことになると、これが実のところよく分かっていないのです。

20世紀の巨匠・ピカソの描いたシュールな肖像画について、
~「鼻」を探し当てるまでに二時間かかったゾ!~
と言わせている映画がありましたが、仙厓サンの
この作品がそのさらに上をいっていることは間違いありません。

なぜなら、この作品が持つ「意味」については、二時間どころか
今もってサッパリ不明だからです。
だったら、ハナから意味なんぞなかったんじゃないかと言いたく
もなりますが、そんな見解が通用するはずもありません。

~ええか、インテリの「禅僧」がわざわざ筆をとったんだゾ!
だったら、絶対に深い意味がある・・・はずだ!~
となるに
決まっているからです。


画像













 仙厓 江戸時代/紙本墨画/28.4×48.1cm
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ですから、この問題の「作品」に込められた意味については、
現在でもあれやこれや多種多彩な解釈が示されています。
例を挙げるなら、こんな感じか。

根がマジメな人たちからは、
○大自然を盆栽に模すのと同様に、「大宇宙の真理」
  小画面に凝縮したものである。
○この丸・三角・四角のそれぞれには、真理・座禅・邪念など
  禅の教えの奥義が込められている。

多少、冷やかし気味の人たちからは、
○これは「チビ太のおでん」のデフォルメでしょうに。
○この時代に地球を訪れた「宇宙人の顔」に決まっている!
○いやいや、秘宝の在り処を示した「地図」かもしれんゾ?
○どっこい、「後世の人たちへのイタズラ」なのでは?

最後の「イタズラ」というのが、多少分かりにくいかも
知れませんが、「後世の人間」(つまり現代日本人)が、
どんな屁理屈を並べてこの作品を受け止めるのか、
その様子を、当の仙厓サンが草葉の陰からニソニソしながら
見ているという意味になります。

つまり、仙厓サンが描いたのは、まさしく「丸・三角・四角」
そのものであって、それ以上でもそれ以下でもないのだから、
結局のところ「大宇宙の真理」でもなく、
ましてや「禅の教え」でもない、とする見方です。

しかし、いずれが正しいにせよ、現代に至っても「統一見解」が
発表されていないのですから、今回これを「迷宮入り」
加えることにした次第です。

こっそり告白しておきますと、ワタシ的にはこの「イタズラ説」に
ひそかな魅力を感じています。
なぜ?・・・ 実はこの仙厓サン、結構冗談好きのキャラだった
ような気がするからです。

ユーモアに溢れた狂歌もいくつか残していますし、さらには
ウソかまことか、最期の言葉が「死にとうない」・・・だったと
伝えられているところをみると、相当に「おもろいオッチャン」
だった可能性があります。

この手のキャラの人なら、後世に対するイタズラをこっそり
仕込んでおいたとしても、なんの不思議もありゃ~せんのでは?




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