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zoom RSS 日本史の「デジャヴ」23 天孫降臨は二度ベルを鳴らす

<<   作成日時 : 2018/02/15 00:01   >>

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日本神話によれば、この国をアマテラスの子孫代々が治めていくことの
正当性は「天壌無窮の神勅」にあるとされているようです。
日常生活ではあまり使わない言葉ですが、「天壌無窮」とは、平たく言えば
「天地を永遠に」ほどの意味で、これに続く「神勅」は「神が与えた命令」と
いうことですから、要するに相手に向けてこう宣言したことになります。
〜以後この国は私の子孫が永遠に治めていきます・・・なにかご不満が?〜

そして、この一方的?宣言を実行すべく、天照大神の孫・ニニギが天から
地上に降り立つ。 これがいわゆる「天孫降臨」ですが、この時ニニギは
下界の王・大国主命に対して(多少言葉が変ですが)、最初から最後通牒?
を突き付けています。
なにしろ一方的宣言ですから、こういう形になるのは当然です。

このやり方には、相手の大国主命もさぞかし腹を立てたことでしょう。 
〜ったく、無茶苦茶な要求だゼ〜 しかし勝ち目のない状況にあれば、
不承不承ながらも受け入れざるを得ません。
何しろ相手は「神様の孫」ですから、それこそ相手が悪い。

もっとも、アマテラス側もこの経緯には多少良心の呵責を感じたものか、
「大国主命」には幽界の王であることを認め、さらにまた現世では最大級の
御殿を建立し、それをプレゼントしています。 
現在にも伝わる「出雲大社」がそれです。
ですから、これには大国主命に対する、今でいう「損失補填」?の意味合い
があったのでしょう。

要するに、一方的な通告ではあったものの、「天壌無窮の神勅」に異を
唱えるなんてことは地上民族の誰にもできなかったということになります。
〜天から降ってくるような尋常ならざる奴には、とてもじゃないが逆らえる
  ものではないッ!〜

よりにもよって、自分たちの常識を超越した未知のエイリアン?ともいう
べき「神様」が相手ですから、大国主命側がこんな気持ちを抱いたことは
想像に難くありません。 
日本民族にとっての、最初の「天孫降臨」「天壌無窮の神勅」はこうした
経緯を辿りました。

ただ、「最初の」という表現は「二度目」もあったことになるわけですが、
これについて神話は何も語っていません。
なになに、「二度目」の「天孫降臨&天壌無窮の神勅」ってか?
そんなことがあったっけか?
 
神話に語られていないのも当然で、「二度目」はつい最近の「昭和時代」の
出来事だからです。
第二次世界大戦で敗戦した日本は、その直後の一時期をアメリカを中心と
する「GHQ」※の占領管理下に置かれました。
General Headquarter/連合国軍最高司令官総司令部

そこに君臨したのが、アメリカ陸軍/ダグラス・マッカーサー元帥でした。
なにしろ、空飛ぶ(当然ですが)「飛行機」で来日するや、小道具としている
コーン・パイプをくわえて悠然とタラップを降りてきたのですから、その姿は
まさに天から舞い降りたニニギによる「天孫降臨」の再現です。
もっとも、ニュース映像の効果を気にしたものか、当の元帥の仕草には
たぶんに演出めいた匂い、今風にいうなら「インスタ映え」を狙いすぎた印象に
なったことも否めませんでしたが。

実際、GHQが持つ強権力を目の当たりにした日本人の中には、つい先日
(1946・1・1)まで「現人神」とされた天皇よりさらに偉い存在だと理解した
人も少なくなかったようで、当時、とある日本人から元帥宛にこんな手紙が
届いたという話もあったとされています。(都市伝説かも?)

天皇の存在か、あるいはその言動に対して不満があったのでしょうか、
その内容は、〜マ元帥様から、いちど天皇を叱ってやってくださいネ〜
つまり、お便りした当人にとっては、元帥は天皇よりはるかにエラくて、
直前まで「現人神」であった天皇でさえ遠慮なく叱責できる存在、言葉を
換えれば、「ニュー現人神」だったことになります。

そしてこの「GHQ」の主導によって、ポツダム宣言(1945年)の執行、具体的
には、軍隊の解体/言論の自由/憲法改正/財閥解体/農地解放など、
いわゆる民主政策が進められていきました。

マッカーサー厚木62 天壌無窮の神勅51








マッカーサー元帥の「天孫降臨」?/日本神話「天壌無窮の神勅」

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〜まあ、「天孫降臨」の方は大マケにマケといてやるとしても、では二度目の
  「天壌無窮の神勅」って一体なんのこっちゃ?〜
 
実は上の説明にもあるように、
〜「GHQ」主導の作業によって誕生した「日本国憲法」〜がそれに当たります。

ここには/戦争放棄/戦力不保持/交戦権否認/などが謳われている
ことから、後には「平和憲法」との愛称?まで付けられますが、これらの
条項はいささか突飛?で過激な?内容でもありました。
「自国防衛は国家当然の権利」・・・当時の世界常識だったその権利を自ら
放棄しようというのですから、そりゃあ誰もがビックリこいて当たり前です。

では、そんな突飛?で過激?な内容がなぜ盛り込まれることになったのか?
実はこの頃のマ元帥は、来る1948年のアメリカ大統領選に対して、
少しばかりの色気を示していたのです。

〜占領統治は非常にうまく運んでいるし、日本が再び軍事国家になるような
  心配もありゃあしませんよ・・・なぜならばダ、この私が人類史上初の
  「戦力不保持」国家を創造したからですッ!〜


つまり、もし大統領選挙にまで進めたとするなら、このセリフは、ようやくの
こと世界大戦を終結させ、戦争というものにいささかお疲れモードだった
米国民に歓迎されることは間違いありません。
もちろん、候補者・マ元帥自身も大きな集票が期待でき、つまりは選挙戦で
有利な立場に立てるということです。

日本側は、結果としてこの世界常識からやや逸れた感のある憲法を
受け入れました。
天皇より偉い?「ニュー現人神」である占領軍・GHQから示された、それこそ
「ニュー天壌無窮の神勅」だったからです。
かつての大国主命がそうだったように、誰もこれを拒否することはできません。

そこで、神話の敗者・大国主命が活躍の場を霊界に切り替えたように、
敗戦・日本も別の分野での活動を目指しました。
現世の繁雑な仕事(自国防衛)は「ニュー天照大神」であるGHQ
つまり、アメリカに一括任せることとして、敗戦・昭和日本が選択したのは
「経済活動」でした。

GHQが定めた条項「戦力不保持」をこれ幸いとばかりに、自国の安全は
アメリカにタダ乗りの形にしたまま、「経済活動」に目を向けました。
そのエネルギーたるやハンパなものではなく、それから十数年後ともなると、
諸外国から「エコノミック・アニマル」(経済的利益を追い求める動物)と揶揄
されるほどのものでした。

自国の防衛費の負担で汲々とする諸外国が、「タダ乗り日本」を横目で
眺めて、そう揶揄したくなるのも無理もありません。
ですから、この経緯はこんな言い方もできそうです。
〜幽界へ追いやられたその「損失補填」?として豪華な建物をプレゼント
  された大国主命に倣って、日本国の場合は「防衛費免除」?という
  「損失補填」?を享受した〜


あれから七十余年。 しかもそれは「激変の時代」でした。 
当時はまばらだった自動車も、現代では溢れかえっています。
そのために、「道路交通法」一つをとっても、その時代の状況に合わせた
改正が繰り返されています。

こうした社会環境の大変化・大変貌に思いをやれば、
神話の「天壌無窮の神勅」に改編を加えることは暴挙だとしても、GHQによる
「ニュー天壌無窮の神勅」の方は、必ずしもそうは言い切れないようにも
感じられるところです。

余談ですが、先日、道路のくぼみに自転車を取られてカッコ悪くコケて
しまいました。
その際、後ろの車輪を修理が必要とするほどに傷めてしまったのですが、
これも「転損後輪」(てんそんこうりん)と表現していいものかどうか? 
・・・実は今、思案中なのです。



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