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zoom RSS 日本史の「女性」16 ♪どこか似ている可愛い女よ

<<   作成日時 : 2015/06/10 00:01   >>

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歌謡曲「さすらいの町」にこんなフレーズがあります。
 (作詞:山口あかり 作曲:鈴木淳 編曲:渡辺茂樹 1970年頃)
♪白い襟足 なやましく どこか似ている 可愛い女(ひと)

さて、「額田部姫」「額田王」・・・この似ている名を持つ二人の
女性の区別がつきますか?
ただ、全ての記録が厳密に統一されているわけでもなく、前者の
「額田部姫」「額田部皇女」を一応の正式扱いとし、また後者
「額田王」については「額田女王/額田姫王/額田部姫王」
など、いろいろな表記法があるようです。

そこで、こういう意地悪なクイズも成り立ちます。
〜では、前者「額田部姫」と後者「額田王」とは、それぞれ
  「いったい、どこゾのだれゾのこと」でしょうか?〜

「同一人物ッ!」なんて答えたら、それこそ確実にペケですが、
だからといって、よほどの日本史通でない限り答えられるもの
ではありませんよ・・・こんなこと。

前者「額田部姫」(554-628年)の説明はこうなっています。
〜第30代敏達天皇の皇后で、後に史上初の女性天皇・
  第33代推古天皇(在位592-628年)となる〜


そして、この推古天皇以降の天皇在位期間は正確なものと
されていますから、日本の歴史が「神話時代」を卒業?して
完全な「歴史時代」に入る、その節目?立ち会った女性という
言い方もできなくはありません。

一方、後者「額田王」は、生没年不詳ながら、
〜飛鳥時代の皇族・歌人で、天武天皇(631-686年)の妃〜という
ことですから、「額田部皇女」より少し新しい時代の女性。

そして、天智天皇・天武天皇との間にあった三角関係?の
ヒロインとしても、またこの歌の作者としても有名です。 
〜熟田津(にきた・つ)に 船乗りせむと 月待てば 潮もかなひぬ
  今は漕ぎ出でな〜
 ※「斉明天皇(女帝)」の作との説も。 

ですからこのご両人、名前こそ似ているものの、生きた時代にも
微妙なズレがあって、まったくの「別人」であることは間違いない
のですが、いずれにせよ時の政権中枢に大きな関わりを持った
女性という点は共通していることになります。


イングリッド・バーグマン51 イングリッド・バーグマン61












       ♪どこか似ている 可愛い女(ひと)よ〜

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では、クイズ第二問。
前者「額田部皇女」と、後者「額田王」の女性としての容姿は
いかがなものだったか?・・・つまり、“美人”であったのかどうか
という設問です。 
これも「教科書的模範解答」なら、「二人とも美人だったゾ」
正解になります。

なぜなら、「額田部皇女」は“姿色端麗”だった、と「日本書紀」
にも残されていますし、片や「額田王」とて、時の権力者の
二人(天智・天武)から想いを寄せられたというからには、やはり
“絶世の美女“?でないとお話が盛り上がらないからです。

ところが、この“絶世の美女”説は、疑えば疑えるのです。
たとえば「額田部皇女」の場合、史上初の「女性天皇」という
歴史的な存在ですから、仮に並みの容姿であったとしても、
さしあたりは“姿色端麗”としておくのが礼儀であり無難だ・・・
「記録係」?ならこう考えるところだからです。

妙にリアルに描写するよりは、この程度の配慮を持つことは、
まあ「大人の常識/生活の知恵」といったところでしょうか。

実はもう一方の「額田王」にしたところで、その辺の事情は似た
ようなもので、権力中枢で展開されたロマンス話のヒロインという
ことなら、お話のリアリティ−を保つためにも“絶世の美女”と
いう表現は欠かせません。

しかし、その辺の「並みのスケベ男」ならともかく、権力者たる
者が、必ず”女性の容姿”に注目していたのかといえば、これは
幾分疑問で、むしろその「政治的な利用法」?の面により多くの
関心を払っていたと考える方が、それこそリアリティ−が増そう
というものです。

ましてや、天智・天武二人の権力者の政治闘争は静かな中にも
激しいものがあった時期ですから、なおさら“絶世の美女”どころ
ではなかったでしょう。

要するに、こうしたドロドロの「権力闘争」から世間の目を逸らす
意図があって「ロマンス話」にすりかえた・・・とするなら、話の
信憑性を高めるためにも、「額田王」はやはり“絶世の美女”で
なければならなかったわけです。 だったら結局のところ、この
評判?も疑えば疑えることになりそうです。

ところが、こうした趣旨を話した講演者が聴衆から抗議?を受け
たり、発言の撤回?を求められたりした例が、実際にもいくつか
あったようですから、そうしてみると、「額田王美女説」の熱列な
支持者は結構多いのかもしれません。 

えっ、アナタもそうした「熱烈支持者」のお一人でしたか? 
こりゃまた、うっかり失礼な記事を書いちゃいまして、この場を
借りて深くお詫び申し上げます・・・ごめんな。





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