日本史の「災難」15 歴史対談コロナに散る

新型コロナウイルス感染が次第に拡大の方向へ進んでいた時期だったことも
あって、その開催に一抹の不安を感じながらも、申し込みだけは早々に
済ませておきました。
歴史研究家という肩書が最適なのかどうかは分かりませんが、ともかく、
二人の先生による対談会形式による講演会です。

ところが、こうしたイベント自体が基本的に密閉・密集・密接のいわゆる
「三密」の環境を構築しやすいことに、主宰者側も憂慮したのでしょう。
申し込み受付済の案内が届いてから半月後くらい後になって、案の定
「開催中止」のお知らせが届きました。

折角の企画が流れてしまったのですから、申し込みをした者としては、
いささか残念な思いもありましたが、しかし、コロナ騒ぎの賑やかさを
考えれば、まあ妥当な判断だと納得せざるをえません。


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     井沢元彦氏/本郷和人氏

その幻となった7月11日(土)開催予定の特別講演会のタイトルは
「織田信長の神髄を探る」
タイトル前段部分には一回り控え目に「歴史分野におけるトップランナーが」
との説明も書き加えられています。

で、その「トップランナー」についての紹介は下記の通り。
~ベスト&ロングセラー「逆説の日本史」シリーズの著者で作家の
 井沢元彦さんと 最高峰の日本史の研究所として知られる、東京大学史料
 編纂所の名物教授、本郷和人さんによる対談です。
 大河ドラマでも話題の明智光秀との関係なども取り上げ、織田信長に
 ついて語ります~


多少蛇足気味に補足しておくなら、講演会場は筆者の生息地である名古屋市内、
つまり昔の呼び方なら「尾張国」であり、タイトルにある織田信長(1534-
1582年)のお膝元ということになります。

その上に、講演者の一人である井沢元彦氏もまた「尾張国」(名古屋市)
生まれであり、さらに講演会にも取り上げられることが予告されている
明智光秀(1528-1582年)は、その「尾張国」の北隣「美濃国」出身ですから、
まさに「御当地講演会」の体を成していました。

さらに言うなら、今回テーマには「大河ドラマ」という話題性もチャッカリ
織り込んでいます。
特に本年の作品は、主要登場人物の一人を演じる女優さんの不祥事による
出鼻降板劇やら、その後の新型ウイルス騒動による録画作業への影響など、
何かと賑やかでした。

取り上げるテーマがあまりに渋すぎると「集客」にも影響するのでしょうから、
その意味ではタイムリーな企画だったかもしれません。
それはともかく、少し寄り道になりますが、今回の講演会タイトルには「神髄」
という言葉が使われていることに気が付きます。
さらには、たまたまのことながら、講演者の一人である井沢元彦氏には
「日本史真髄」とタイトルした著書があることにも気が付いたのです。

そこで、ちょっとした好奇心。
では、ともに「しんずい」と読む、今回の「神髄」と著書の「真髄」とは、
いったいなにがどう違うの?
どうでもよさそうなことですが、ことのついでに調べてみることにしました。 
調べてみると、なんてことはありません。 

真髄も神髄も、ともに~そのものの本質/その道の奥義~を指す言葉で、
基本的には同じ意味との説明です。
なんだ、そういうことならハナからそれほど神経質になる必要もなかったのに。

ということで、少しばかりの道草を食ってしまいましたが、今回の講演会中止
決定で、ふと頭に思い浮かんだこともありました。
~この時期、世間では通勤不要のテレワークというやり方に注目が集まって
 いるのであれば、今回のような「講演会」などもテレワーク風なスタイルで
 できないものか?~


そうしたことができるのであれが、限られた時刻・場所に多数の人間が
集まる必要もなくなり、少なくとも「三密環境」は避けられることになる
でしょうからね。


  izawa_mekara_uroko_22.jpg houngou_kazuto_keizaide_01.jpg  
井沢元彦 目からウロコのヒストリー/本郷和人が「経済」で読み解く日本史 
 
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そこでネット上を徘徊していると、出くわしたのが今回講演者の一人である
井沢元彦氏。 ここにもちょっと寄ってみました。
タイトルはYouTube版「井沢元彦 目からウロコのヒストリー」とされて
います。

そして、その中に収められている「井沢元彦の歴史を見るコツ」シリーズの
部分が、井沢氏御本人が室内の一角から直接に閲覧者にお話(講演/各10分
程度)するスタイルになっていたのです。
要するに「プチ講演会」もどきの体裁になっていますから、これだったら時間
も場所も、また費用などについての制約も小さいので、割合気楽に楽しめそう
です。

ならば、他方の本郷和人氏にも同様の「プチ講演会」があるのではないか?
やはり、ちゃんと整備されていました。
どうやら「著書があればそれでOK」という時代でもなさそうです。

そこで、こちらも少しだけ探ってみると、
~本郷和人が「経済」で読み解く日本史~とタイトルされており、こちらも
一本10分程度のシリーズになっています。
どちらも、全部を見終わるまでにはもう少し時間がかかりそうです。

それはさておき、現在の時世時節について、ひょっこりこんなことが頭に
浮かんでしまいました。
それは厚生労働省がつい最近になって公表した、いわゆる
~新型コロナウイルスを想定した「新しい生活様式」~です。

どうやら、現在から始まる生活は 「with coronavirus」を織り込んだ上で、
この「新しい生活様式」を受け入れなければならないようです。
そうした新生活の対応方法が、親切なことに事細かに並べられているわけ
ですが、さりとて全部が全部の内容がこのページに案内されているわけでも
ありません。

たとえば、今取り上げている「講演会」。
直接には取り上げられていませんが、会議がオンラインを推奨しているので
あれば、講演会もオンラインが推奨されることになるのかもしれません。

「新しい生活様式」が仮にそうした方法になったとしても、講演内容自体は
これまでと同様に視聴者に伝わるのでしょう。
なにせ、講演者が話し、聴衆がそれを聴くという基本的な仕組みは
変っていないのですから。
しかし、「まったく一緒」ということにはならないのも事実のようです。

なにが違うの? 
前出の「井沢元彦 目からウロコのヒストリー」でも、また
~本郷和人が「経済」で読み解く日本史~でも実感したのですが、
その場の空気を体感できないことが決定的に違うのです。

上手い言葉が見つからないのがもどかしいのですが、それは「生花と造花」
の違いに似たものを感じます。
多分多くの人にとっても、造花から受け取る感触と、生花から受け取るそれ
とはまったく同じものではないはずです。

その意味では、今後は豪華絢爛な造花に包まれる機会はメッチャ増えていく
のでしょうが、その分、本物の花「生花」に出合える機会が減ることになり
そうです。
こうしたスタイルを「新しい生活様式」として甘受しなければならないの
でしたら、根っからのアナログ人間である筆者などは、少なからずの違和感を
覚えるところです。

そんな愚痴をこぼしながら、新型コロナウイルス感染症の大掛かりな
第二波・第三波を防止するために、以下の事項を挙げておきます。
えぇ、うっとうしいお話でしょうが、
~日常生活を営む上での基本的生活様式~の一部なんですねぇ、これが。


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