日本史の「発明発見」09 不憫な奴は死なせない

なに、「死んでも生きている」って?・・・
別にフランケンシュタインやゾンビのお話ではありません。
実は、「その時死んだ」ことが歴史の定説になっているにも
かかわらず、「いや、奴サンは実は死んではいなかったのだ」と
伝承される人物が、日本史には少なからず登場している事実を
言っているのです。

分りやすい例を挙げるなら、たとえば「源義経」(1159-1189年)
モロにそれに当てはまります。
「吾妻鏡」によれば、兄・頼朝の軍に追い詰められた義経は、
奥州藤原氏の館「衣川館」で自害に及んだとされていますが、
ドッコイ一方では、衣川から脱出を果たし、北方へ逃れたとする
「不死伝説」が存在しています。

いいや、「脱出」どころか、さらには義経は大陸へ渡ったので
あり、何を隠そう、モンゴル帝国・初代皇帝「チンギス・カン」
(1162頃?-1227年)その人である~
という説も登場しているくらい
のものです。

義経が衣川で死ぬなんて、あまりにも不憫すぎる~
つまり、これが平均的日本人の心情だったのでしょう。
「判官びいき」という言葉まで誕生させたこうした心情は相当に
根強いものがあったと思われます。

その「相当」ってどのくらい? ・・・実はこのくらいッ!
「本能寺の変」」(1582年)において、時の権力者・織田信長(1534-
1582年)
に対して謀反を起こした明智光秀(1528?-1582年)にも
「不死伝説」が付いて廻るほど。

中でも、光秀は落ち延びる途中で落命しておらず、「変」の後も
キッチリ生き延び、「南光坊天海」(1536?-1643年)になったという
お話は有名で、そう決して「死んで」はいないのです。

この伝説?も「不憫な者」に対する同情心から生まれたと思うの
ですが、しかし主君に対し謀反を起こした光秀の一体どこが
「不憫」なのでしょうか?

おそらく当時の人たちには、このような「信長像」を抱いていた
ような気がします。
・・・なんらの正当性も備えないまま、この国を引っかきまわし、
  世間の常識から外れた力づくの蛮行を続けるアイツは、
  「暴力団」かッ?それとも「過激派」かッ?・・・


本能寺の変51 










   明智光秀の謀反/本能寺の変(1582年)

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だったら、これほどの「大悪人」?を退治した光秀は、むしろ
「正義の味方」?です。 
それなのに~不運にも敗走の途中で倒れた~ こう見えたと
するなら、同時代人にとっては、やっぱり「不憫」な死に方という
ことになります。

さらには、「大阪夏の陣」(1615年)で徳川家康と対峙した豊臣秀頼
(1593-1615年)にも同様なことが言えます。
方広寺の鐘銘に、ああじゃこうじゃと難クセを付けまくった挙句に、
豊臣方を騙して?「外堀」を埋めさせた徳川家康という男の
やり方はいかにも卑怯で汚く理不尽だ・・・
そんな「タヌキ親爺」によって、遂には自害にまで追い込まれた
豊臣秀頼はあまりにも「不憫」で同情を禁じえない。

で、ここでもやはり「不死伝説」の登場となって、
秀頼は大坂城落城後、九州に逃れた~ ただ、これだけでは
いささか不安があったのか、ダメ押しの説明も加えています。
~何を隠そう、「島原の乱」(1637-1638年)の総大将・天草四郎
  時貞(1621?-1638年)は、この豊臣秀頼のご落胤であるゾ~


つまり、日本人には「不憫な死を迎えた人間」という存在は、
どうにも心に引っかかるところがあって、黙って捨て置くことが
できないわけです。

その根底には「怨霊信仰」があるのでしょうが、しかし、この
「不憫な死」問題を解決するために「死なせない」という方法を
思いついたのは、目からウロコの「大発明」?でした。
なぜなら、この「大発明」抜きで評価したら、実際この程度の表現
になったかもしれませんからね。

  源義経 → 「セッチン詰め自害」した指名手配犯。

明智光秀 → 「警戒心欠如」のドンクサ大将。
豊臣秀頼 → 外交交渉で「手玉に取られた」マヌケ。
これでは、あまりにも「身もフタもない」言い方ですから、さすがに
ほとんどの日本人は賛同できないでしょう。

で振り返って、周りからのワタシ自身の評価は、
恰幅が良い/落ち着いた所作/味のある顔・・・う~ん、これって
「身もフタもない」言い方に変換すると、こういうことなの?
メタボ/ノロマ/醜男?・・・ アッ、たった今気がつきましたッ!




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