日本史の「謎解き」11 ”美容整形”は儒教違反ですか?

国家の体制が変ったからといって、人間の心の方はそう
”パッと切り変われる”ものではありません。
その意味では、現代の日本も韓国もまだまだ、長く歴史を共に
してきた「儒教」の影響下にあることは否定できないようです。

そして、その儒教の教えの中にはこんなものもあります。
~身体髪膚 (しんたいはっぷ) これを父母に受く、
  あえて毀傷 (きしょう) せざるは孝の始めなり~
※人間の身体はすべてお父さまお母さまから授けられたものであるから、
 それを傷つけないことが親孝行の始まりであるぞよ、ええか分かったか!


そう言われると、こんな素朴な疑問が湧いてきます。
~現代の韓国社会は、なぜ儒教違反まがいの「美容整形」
  つまり、(身体髪膚の毀傷)を抵抗なく、いやむしろ積極的?に
  受け入れているのだろうか?~


さらには、こんな疑問も。
~その「親不孝」の実行を、なぜ「親」の側が黙認? あるいは
  応援?をしたりするのか?~


アナタは、この疑問にうまく答えることができますか?
少なくとも、ワタシにはサッパリその理由が分からなくて、
白髪が増えるくらい思い悩んだものです。
※白髪を増やすことも「身体髪膚の毀傷」に該当するのなら、
  実はワタシも立派に一人前の親不孝者なんですが。


ところが、ある日こんな情報に出くわしました。
YouTube 【呉善花】 日韓比較文化レポート・美容整形と宗教観

これから分かったことは、この「美容整形」「身体髪膚・・・」
一面だけで捉えるのは、どうやら間違いらしいということです。


画像















呉善花(オ・ソンファ) 1956年韓国生まれの評論家。後に日本に帰化。
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そう、儒教の徳目は他にもたくさんあって、
仁/義/礼/智/信/孝/悌/忠がそれに当たります。
では、はたしてこの中に「美容整形」を正当化?できる理屈が
あるのでしょうか? 実はあるんですねぇ・・・これが。

たとえば、日本では神様仏様を拝むときでさえ、その「形式」に
トコトンこだわるようなことはしません。
たぶん内心では「形式」そのことよりも、「心の持ちかた」の方が
もっと大切だと考えているからなのでしょう。

もし、その日本型のバランス「形<心」を認めた場合、
それとは逆の「形>心」という考え方があり得ることも
認めなくてはなりません。
※「優先」とか「大きい」の意味を、仮に「>」の記号で表しています。

ですから、日本に「形<心」という傾向があるのなら、
韓国にはそれとは違う「形>心」という傾向があるとしても、
不思議ではないことになります。  

たとえば、「他人に会うときに、見た目にきちんとした外貌を
整えることは礼儀である」
とする考え方です。
そう、儒教の徳目の「礼」を重視するなら、このような
受け止め方が存在しても、決して不自然ではありません。

なぜなら、「外貌を整えて」こそ、初めて「立派な内面」が備わる、
とされているからです。
だから、親がその応援をするのも至って自然なことです。

このように見ると、「美容整形」という仰々しい言葉を使うから
ワケがわからなくなるのであって、これを幾分念入りな「お化粧」
あるいは多少手の込んだ「身だしなみ」程度に理解するなら、
元々なんらの矛盾も生じていないわけです。

こんなに懇切丁寧かつ親切な説明に触れても、なお韓国型の
「形>心」という考え方にイマイチ納得が及ばないアナタ。

実は気が付いていないだけで、アナタだってこの「形>心」
しっかり実行しているのですよ。

例えば、お葬式で故人の冥福を祈るときのことです。
故人を想う気持ちさえあれば、形式なんぞは二の次として、
つまり「形<心」を実践して「普段着」のままで参列することが
できますか?

やっぱり、「」に着替えるでしょうに。
それは、心のどこかに「外貌を整えることは礼儀である」という
思いがあるからでしょうに。

つまり、韓国の「美容整形」は儒教の徳目「礼」を具現化した
姿であり、いうならば、日本のこの「」に当たるものと
解釈すれば、矛盾なく一件落着するわけです。

ちなみに、昨今の日本で少なからず拝見する、アゲハ蝶もどきの
大仰な「付け睫毛」を仕掛けている若い娘サン方の姿は、
この「礼」の教え(外貌を整えることは礼儀である)から、
大きく逸脱しており、明らかに「儒教違反」ということになります。

もっとも、ここで素直に頷けるアナタは、無意識にうちに
儒教の教えを受け入れている「旧型日本人」、つまりは
「オジン・オバン」であることに間違いないようですが・・・




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