日本史の「パクリ」05 ビジネスモデルは目の前に

織田信長が実現した「兵農分離」のシステムは、
(1)画期的であり、また(2)天才的な発想であると評されています。

なぜなら、それまでの「兵農兼業?」システムが抱えていた、
「農閑期しか兵を動かせない」という大きな欠点?を根本から
解消したからに他なりません。

つまり、農業に携わらない「専業兵士」に戦さを任せるこの
「兵農分業」システムなら、従来のように「農業スケジュール」に
合わせて時期を選ぶ必要もなくなるわけですから、その意味では
相当に(1)画期的な改良だったといえます。

並み居る戦国武将の中から信長が一歩抜きん出たのも、
ひとつにはこの「兵農分離」システムの確立によるところが
大きかったハズです。

だったら、なぜ、他の武将は信長と同様に「兵農分離」路線へ
カジを切らなかったのか?
当然、こんな素朴な疑問も涌いてきます。

この疑問に対しては、この有名なエピソードに沿って見た方が
むしろ分かりやすいのかもしれません。

~リンゴの実が落ちるのを見て、引力の存在に気がついた~
「万有引力の法則」に関わる有名なエピソードです。

「リンゴが落ちる」光景は、同時代の人もまたそれ以前の人も、
等しく同じように見ていたはずですが、その中でたった一人だけ
そこに「引力の存在」に気がついた人物がいた、ということです。

これを信長に当てはめると、こうなります。
~僧兵を存在を見て、専業兵士の価値に気がついた~

「僧兵がいる」光景は、同時代の人もまたそれ以前の人も、
等しく同じように見ていたはずですが、その中でたった一人だけ
そこに「専業の価値」に気がついた人物がいた、ということに
なります。

つまり、(2)天才的と評される信長の才能は、
「兵農分離」のシステムを「発明した」ことではなく、むしろ
エピソードにある「引力」のように、鋭い観察力でその仕組みを
「発見」したことにある、といえそうです。

さらには、独自の方法でそれを「消化した」ことも付け加えて
いいのかもしれません。

つまり、イマ風の表現を用いるなら、
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信長は自分が理想とする軍備システムを寺社勢力の中に見て、
さらにはそれを非常にスマートなかたちで「パクった」・・・

-------------------------
といえるのではないでしょうか?

画像    画像












  織田信長?(1534-1582年)            僧兵?

考えてみれば、「専業兵士・僧兵」はその昔から存在している
のですから、「天下布武」のモットーを掲げて軍事力整備を急ぐ
信長にすれば、「これをパクらにゃ~で、どうすぅだぁ~!」(※注)
ぐらいの気持ちはあったハズです。
※(注)意味は「これをパクらずに、どうするつもりなんだ!」

もちろん、寺社の持つ莫大な利権財力に裏付けられた
「私設軍隊」であることも見抜いていましたから、
信長も自らの財力強化を図っています。

しかし、今度は寺社のような利権による「不労所得」スタイルを
そのままパクるのではなく、商業振興という新しい発想を選んだ
点で、ハッキリ一線を画したビジネス・モデルを創造しています。

さて、最後に先の「リンゴ」のエピソードを持つ人物に触れて
おきましょう。

実は、この人物は日本史でもその名をよく耳にする相沢入遁
(あいざわ・にゅうとん)のことで・・・云々、というのは、
既にお気づきのように真っ赤な冗談ですヨ。

何を隠そう、イギリスの学者、アイザック・ニュートン(1643-
1727年)を指していることは皆様もよくご承知の通り。





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