女性天皇と二匹目のドジョウ

人間は「成功体験」を忘れられない生き物である。
いわゆる「二匹目のどじょう」という言葉は、このことを
指しているのだろう。
「国家」についても同様なことが言えそうだ。
この国の初期の「成功体験」はおそらく、トップに
「女性卑弥呼」を立てることで、政情の混乱を解消できた
ことであり、その時の爽快感はその後も長く残ったと
思われる。このことが、その後の政情混乱の際にも
迷わず「二匹目のどじょう」を狙うという行動パターンを
生み出した、のではないだろうか。

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時代も変わったから、トップとはすなわち「天皇」であり、
それが女性ということであれば、言うまでもなく
「女性天皇」を指すことになる。
※女性天皇は史上「八人」だけ、諡号では「十代」。
 (皇極天皇(斉明天皇)と孝謙天皇(称徳天皇)のおふたりは重祚)


さて「二匹目のどじょう」と言うからには、その前提として
「女性天皇」と「政情不安定」はセットになっている、との
見方をしているワケだが、これがまんざら「いい加減な
推測」とも言いきれない雰囲気があるのだ。
そこで、順に八人の「女性天皇」を見ていくことにしよう。

史上最初の「女性天皇」である「推古」には、やや不透明な
点が見えることは~「女王と男弟」その虚構~にも書いたので、
ここでは省くことにする。

次は「皇極(斉明)」だが、実はこの方の目の前で、
「乙巳の変」が起きている。
中大兄皇子らによる蘇我入鹿暗殺事件である。
これは、一方の実力者がもう一方の実力者を葬ることで、
体制の一本化を実現させたということだから、逆に言えば
それまではまさに「政局が不安定」だったことになる。

持統」から「元明」「元正」と続き、「孝謙(称徳)」までは、
いずれも「天武系」の女性天皇である。
この時代の天皇家には病弱または早世の男子が多く、
本来あるべき姿での皇位継承が困難なほどだった。
そのために、祖母から孫へ/子から母親へ/母親から娘へ
などの原則を無視した皇位継承が繰り返され、
その結果として多くの「女性天皇」を輩出することに
なったのである。

この方たちの時代には、天皇家自身が大きなピンチに
晒されていたことになる。
いわゆる「万世一系」の決め事?があるからには、
綱渡りの無理を重ねなければならなかった。
結局「孝謙(称徳)」の死をもって「天武系」は
約百年で断絶し「天智系」が復活することになる。
だから当然「政情不安定」だったと言えよう。

それ以後、860年近く「女性天皇」は生まれていない。
その理由としては、この時の「天武朝」のドタバタぶりの
再現を恐れたことが背景にあった、と考えられなくもない。
「成功体験」に対する「失敗体験」と言えそうだ。
血筋が絶えてしまうような、この典型的な「失敗体験」に
すっかり懲りてしまい、その後はできるだけ
「女性天皇」を敬遠するようにした、という風にも見える。

ところが人の噂も75日・・・国家の噂も860年。
孝謙(称徳)」の出来事も遠い遠い昔のことになった
この時期、天皇家(後水尾天皇)と江戸幕府(三代・家光)
間には大きな確執が生じていた。
これが原因で後水尾」天皇は、突然の譲位をする。
継承したのは、わずか七歳の娘「明正」である。
天皇家のこの「尻をまくった」ような異例の行動は、
先が読めないだけに「政情混乱」が潜在していたと言えそうだ。
※皮肉なことに、この諡号「明正」はドタバタ「天武朝」時代の
 女性天皇である「元明」・「元正」から一字づつ取ったものである。


さて、その「明正」からさらにおよそ120年後の即位となる、
最後の「後桜町」はどうだったのだろう。
実はこの時も例外ではなかった。
今度は天皇家と摂関家のスッタモンダである。
この「後桜町」への皇位継承は、幕府に対しても
事後報告で済ますという、従来の慣習を完全に無視した
カタチで強行されたということだから、かなり切羽詰った
事情があったことは間違いないようだ。
幕府側がキレてしまわなかったことは幸いだった。

このように、なにかにつけ~困難な局面には女性をトップに~
という法則が日本の歴史には存在するのである。
これを日本史の奥底に流れる「かかあ天下の法則」と、
私だけが呼んでいる。

この「かかあ天下の法則」が真理ならば、たとえ日本国がいよいよ
ドン詰まりになった場合でも、「女性」をトップに立てることで
必ずやうまく乗り越えられるハズである。きっとそのハズである。 
・・・もし間違っていたら、その時はゴメン。


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