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zoom RSS 日本史の「言葉」22 明治維新の四文字熟語

<<   作成日時 : 2016/10/05 00:01   >>

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いわゆる「明治維新」(1867年)によって、中央政府が江戸幕府
から明治新政府に移行していく過程には耳新しい「四文字熟語」
も登場しています。

普段は分かったつもりでいる熟語ですが、いざ説明の段になる
と、案外そうでもないことに気づかされます。
そこで概略の意味も添えながら、それらを整理してみると、
大政奉還 1867・11・09 江戸幕府が政権を天皇に返上
王政復古 1868・01・03 武家政治から君主政体に復する
版籍奉還 1869・07・25〜 各藩主が領土と領民を天皇に返還
廃藩置県 1871・08・29 全国のして府

「四文字熟語」自体は比較的穏やかな表現になっていますが、
その意味には、いちいち重いものが込められています。
最初の「大政奉還」もその例外ではなく、これを普通に解釈
するなら、天皇の委任下で政権を運営していた徳川将軍が
その立場をお返ししたという意味になります。

ところが、元々は力ずくで奪い取ったものというのが実態で
あって、初代将軍・徳川家康(1543-1616年)などは、敢えて
「禁中並公家諸法度」(1615年)まで作って、天皇を政治から
引き離すべく努めたほどです。 
その第1条が〜天皇の務めは学問である〜 もっと直截な言葉に
するなら、〜天皇が政治に口出しすることは許さん!〜

そんな強烈な言葉を放っておきながら、今になって「お預かり」
していたという建前をもって朝廷・幕府の双方が折り合いを
つけたのですから、まさに日本人特有の「腹芸」に近いものが
あります。

さて、その「大政奉還」をもって江戸幕府は解散したことになる
のですが、ところが朝廷(天皇)側とて、それまで長いこと政治
から離れていたわけですから、いきなり政権を返上されても
ちょっとばかり困っちゃう。
そのため、「大政奉還」以後の政治の流れには、最後の将軍・
徳川慶喜(および旧幕府)も含めた形で新しい政治の仕組みを
作り、その体制下で政権運営を計ろうとする動きもありました。

何といっても「前将軍」である上、将軍でなくなってからも、
「最大の大名」であることに違いはありませんから、それなりの
安定感は望めるでしょう。 しかし、これでは旧態依然とした
体制が残ったままで大きな変革にはなりません。


廃藩置県詔 徳川慶勝51











廃藩置県の詔/名古屋藩:徳川慶勝

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これに対して、幕府を倒そうとしていた人々が巻き返しに出て、
「これからは天皇中心の政治で行く」と宣言したのが、いわゆる
王政復古の大号令」ということになります。
これは宣言だけに留まらず、徳川慶喜に対して「辞官・納地」
の要求まで突き付けたものでした。
※将軍他すべての役職を返上し、領地も差し出すこと。

つまり、徳川慶喜(&旧幕府)を排除した、まったく新しい体制の
政府を作ろうという宣言です。
このいささか過激?な宣言が、後に旧幕府側と新政府側の間の
衝突「戊辰戦争」(1868-1869年)に繋がっていきます。

しかしここまで行ったところで、「幕府」は姿を消すものの、結局は
全国の「諸大名」はそのまま残ることになります。 当然ここにも
改革が必要なわけで、その策が「版籍奉還」、つまり諸大名の
領地(図)と領民(戸)も天皇へお返しするという案でした。

長い間親しんできた制度?を捨て、まったく「新しいシステム」に
切り替えることですから、諸大名とて〜ああ、さよですか〜
軽い返事はできません。
実際不満の声も大きく、その意義の表現をぼかりたり、諸大名を
なだめたり?すかしたり?の作業も必要だったようです。

しかし、ともかく従来の藩主が知藩事(知事)に、つまり「世襲」
から「非世襲」の制度に変わりました。
どの立場でも「世襲」が当たり前という身分制度の真っ只中に
あった当時の人達にとって、この「非世襲」という制度は全く
「想定外」?のもので、随分と分かりにくかったと思われます。
まさに「新しい時代」の到来です。

それにしても、これだけでは実態としては「藩主」が「藩知事」に
名を変えるだけのことですから、改革と呼ぶにはイマイチ不十分
です。 中央集権体制を整えるためには、独立色の強かった
従来の「藩」の在り方は大いに「問題あり」でした。

そこで、中央政府が管理しやすい体制、つまり「藩」を無くして
新たに「県」を創設することにしたわけです。
これが文字通り「廃藩置県」と言われる政策です。
ところが、財政難・借金漬けに陥っていた藩の中からは、
〜もはや我が藩は、万策尽き借金返済のメドが立ちません・・・
 ですから「廃藩置県」の前に廃業扱いにしておいてください〜

こんな悲鳴、嘆願が相次いだ状況もあって、これではスンナリと
運ぶはずもありません。

かつては徳川御三家筆頭の立場にあった「尾張藩」ですら、
恥も外聞もなく、この「廃業陳情」?に参加していたそうです
から、やはりこれも「中央集権体制」整備のために必要とした
相当に過激な改革だったといえるのでしょう。
※当時は「名古屋藩」(徳川慶勝/1824-1883年)

さて、そうした「四文字熟語」の内、四つほどは何とか整理して
みましたが、他にも公武合体・尊王攘夷・三百諸侯・草莽崛起・
黒船来航・和魂洋才などなど・・・いやあ、あるものですね。

ちなみに、〜この記事の印象を四文字熟語で〜とリクエストして
みたところ、青息吐息/我田引水/馬耳東風などに混じって
「杏仁豆腐」というのがありましたが、これも四文字熟語として
扱うべきなのかどうか、今ちょっと悩んでいるところです。




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