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zoom RSS 日本史の「トホホ」21 のっぺらぼう?室町と尊氏

<<   作成日時 : 2016/09/25 00:01   >>

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〜「室町時代」と「鎌倉時代」では、どっちが先でどっちが後
  だったのか、とんと自信が持てないオジサン〜

昔の小説に登場していたこんな歴史オンチ?の人物を今でも
思い出すのは、当時の自分も同じ境遇にあって、深い共感を
覚えたせいなのかもしれません。 
もっとも、現在でもさほどの進歩はないのですが。

さて、その「室町時代」の区分、一応はこう説明されています。
〜足利尊氏(1305-1358年)が幕府を開き、初代将軍に就いた
  1338年から、第15代最後の将軍・足利義昭(1537-1597年)
  京を追放された1573年まで〜


ところが、「一応は」とは必ずしも杓子定規な区分でもないわけ
で事実、○その初頭の半世紀ほどを「南北朝時代」※1 とも、
さらには、○末期の一世紀ほどを「戦国時代」※2 とも、
要するに、別の名で呼ぶケースも少なくありません。 
(ああ、ハナからややこしいッ!)
※1 後醍醐天皇亡命?(1336年)から「南北朝合一」(1392年)までの期間
※2 概ね「明応の政変」(1493年)以降、1590年頃までの期間


ですから他の時代に比べたら、「室町時代」の歴史はそれだけ
でも随分と分かりにくいものになっているだけでなく、さらに間の
悪いことには、その初めと終わりのところに、およそ日本人離れ
した強烈な個性の持ち主が登場していますから、尚のこと、
そちらへ目移りしやすい状況もあるわけです。

その強烈個性とは? 
久々の天皇親政「建武の新政」に挑んだ
○室町初頭・「南北朝時代」後醍醐天皇(1288-1339年)と、
「天下布武」の野望をもって天下統一に挑んだ
○室町末期・「戦国時代」織田信長(1534-1582年)
ですから、彼らが放つ圧倒的な「カリスマ性」と比べれば、
その間に挟まれた「室町幕府」そのもの、及びその歴代将軍の
存在感が希薄になるのは無理もありません。

そして、この点でも?
その政治拠点を鎌倉に置いたから「鎌倉幕府」、同じく江戸に
置いたから「江戸幕府」・・・だったら「室町幕府」の「室町」って
一体何処なのさ? う〜ん、「室町」ねえ?・・・何処だっけ?

〜尊氏の名からしても、おそらくは出身地「足利」(栃木県)周辺の
  どこぞではないのかえ?〜
 (これ、モロに間違いです!)
確かにそうスイスイと答えられるものではありません。
ということは、やはりこれも影が薄いことの証拠になりそうです。

そこで忘れないうちに調べておくと、 (こちらが正解!)
〜第3代将軍・足利義満(1358-1408年)になってから、
  その拠点を京都の北小路「室町」に置いた〜


武士の政治拠点でありながら、武士の本拠地である鎌倉や江戸
などの東国(関東)に置けず、天皇のお膝元である「京」にせざる
を得なかった点が、なんとも異色で挫折感を漂わせています。 
その意味では冠が「室町」になってしまったことは、幕府にとって、
まさしく「トホホ」の出来事だったかもしれません。


のっぺらぼう51 足利尊氏55








のっぺらぼう/尊氏像とされる「騎馬武者像」

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さらに、そうしたことは創立者・尊氏についても言えます。
鎌倉「源頼朝」(1147-1199年)にせよ、江戸「徳川家康」(1543-1616年)
にせよ、良し悪し・好き嫌い・妥当不当は別として、幕府創立者
としての人物イメージはそれなりに浮かぶものです。
例えば、頼朝なら弟・義経を容赦なく攻め滅ぼした「冷徹人間」、
家康なら宿敵豊臣家を騙し?徹底的に潰した「タヌキ親爺」と
いったものです。

ところが、室町初代将軍・足利尊氏のイメージになると・・・
多くの人がその性格・行動にも具体的な特徴を捉えられず、
ほとんどの場合、「のっぺらぼう」に近い印象になっている
のではないでしょうか? 
このことも「室町時代」を身近に感じさせない一因であり、同時に
また「トホホ」なことと言えそうです。
※のっぺらぼう→外見は普通の人間だが、顔には目も鼻も口もない。

意外?なことに、この尊氏には「欲がなく人柄がよく戦さ上手」と
いう評判がありました。
確かに、「戦さ上手」だからこそ政権奪取に成功したのでしょうが、
反面「欲がなく人柄がよい」という点では、政治家の評価としては
あまり喜ぶべきことではありません。

つまり、「非情」に徹し切れない「気の良いオジサン」だったことが
復権を狙う後醍醐天皇の、また仲の良かった弟・直義の反抗を
抑えきれず、結果として政治的混乱を招いてしまったからです。 

ところが、この尊氏には別な「トホホ」も用意されています。 
永きに渡り尊氏を描いたものと信じられていた「騎馬武者像」に、
最近では「異論」?も登場し、確実にそうだとは言い切れないと
されていることです。
端的にいえば、「他人の像」であって、尊氏である可能性が
低いということですから、これも少なからず「トホホ」です。
※「高師直」(足利氏家臣/?-1351年)、またはその子「師詮」(?-1353年)
  とするなど多数の説がある。


さらに不名誉?は重なって、この「騎馬武者像」をよくよく眺めて
みると、兜は脱げ、髷は解けた大童(おおわらわ)、刀は逆向きに
して首筋に担いだ姿になっています。
これって普通に眺めれば、戦さに負けた武将が「這々の体」で
逃げているシーンだそうですから、もしその通りなら武将としても
かなり「トホホ」な像ということになります。

そのいささか不名誉?な像が、永らく「足利尊氏」ご本人と信じ
られていたとするなら、専門家ですら尊氏のひととなり(為人)
「のっぺらぼう」の感覚で受け止めていたということなのかも
しれません。
以上の流れから、「室町時代」は「トホホ」の連続で、結果として
こんなセリフが飛び出すことに?
〜室町っていつさ?どこさ? 足利尊氏って誰さ?どの顔さ?〜

余談ですが、鳥取県境港市の「水木しげるロード」に建つ150体
余りの妖怪像の中には、この「のっぺらぼう」像と、これとは別に
似て非なる「ぬっぺっぽうなる像も並んでいるとのことです
ので、一度訪ねてみられては?
 ※顔と体の皺の区別のない一頭身



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