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zoom RSS 日本史の「言葉」19 漢字よりアルファベットだ!

<<   作成日時 : 2015/08/20 00:01   >>

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〜漢字を放棄して能率的なアルファベットを導入せよ〜
かつてこんな主張もありました・・・といえば、まあ大抵の人は
それを明治以降の出来事だと思うでしょう。
なにせアルファベットと言っているのですから、どうしたって
「文明開化」に遭遇した「明治」より以前とは考えにくい。

ところがドッコイ、こう主張したのは生まれも育ちも歴とした
江戸期の人物、数学者・経済思想家の本多利明(1743-1821年)
でした。 では、なんでまたこの方が、いかにも場違いな
アルファベットを持ち出したのか?

こうした主張に発展するまでの経緯には深いものがあったよう
ですが、肝心要のその部分を素っ飛ばして、メッチャ乱暴に
結論だけを述べるなら、こんな感じでしょうか。

なにせ学者さんですから、海外についても一般の人よりは
遥かに広く深い情報を持っていたと思われます。
で、そうした情報から彼我を比較してみると、こんな思いに
駆られてしまうわけです。

〜うーん、西欧は進んでおるなあ、それに比べると我が国は
  間違いなく遅れちゃっているッ!〜

つまり、西欧=優等生、日本=劣等生という感覚です。

そうすると次に、〜ならば、西欧の優れた点はどんどん取り
入れなきゃいかん・・・う〜ん、その優れた点とはなんだ?〜

こうした思いが湧き出てくるのもまた自然です。

現代人からすると、少しばかり思い込みが強すぎるようにも
思えますが、当の本多利明はこう考えました。
(ここでも、メッチャ乱暴に結論だけを並べています)

〜我が国を含め東アジアの諸国は、米が主食でおかずも草食、
  家は木造・・・よって子供も智恵が脆(もろ)く淡白だ〜

こうくると、次に出てくるセリフは想像がつこうというものです。

〜その点、西欧は肉・油が主食でおかずが果実・穀物、
  家も堅牢な石造り・・・よってもって子供も賢く才がある〜

う〜ん、非の打ち所のない自虐的理論展開です。


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      アルファベット              漢字

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これだけに留まらず、西欧の科学の発展をこう見ました。
〜この発展ぶりはアルファベットという簡単な文字を使用して
  いることによるところが大きい・・・だからして我が国もやたらと
  数の多い漢字を廃止することで、文字を覚えることに労力を
  浪費しなければ、そのハンディを小さくできる〜


西欧が優れていると見るや、そのすべてが「素晴らしいもの」に
見えてしまい歯止めが利かなくなったような印象です。
ワタシ自身は江戸時代ではなく、そのず〜っと後の昭和時代に
学校へ通った者ですが、そういえば、その時の先生がまたこの
本多利明と同じようなことを話していたことを今鮮やかに思い
出すのです。

〜この時代(江戸時代)、日本に限らず火事は西欧にもあった〜
そりゃあ、確かにその通りでしょう。
〜そこで西欧では火事を無くすため建物を燃えにくい構造に
  したッ!・・・片や日本はどうしたか?・・・そうした改良には目も
  くれず、失火者を厳罰に処すことに心血を注いだのだッ!〜

今にして思えば、これもまた絵に描いたような自虐史観の上に、
おまけに「江戸暗黒史観」と言えそうなものでした。

それはともかく、数の少ないアルファベットに対する憧れは、
やたらと数の多い漢字を覚えることに難儀を覚えたトラウマ?に
端を発しているのかも知れません。
逆に言うなら、日本人の心のどこかには漢字に対する無意識の
敬遠感?が働いていて、何かの機会にはそれがふっと頭を
もたげてくるのかもしれないということです。

西欧の発展ぶりに驚愕したこの本多利明がアルファベット
推奨したのもそうでしょうし、昭和の敗戦によって彼我の国力差
を思い知らされた時もそうでした。
「漢字を廃止せよ」・・・終戦直後にはこんな新聞社説も発表
されたそうですが、これもそうした「無意識の敬遠感」?が働いた
ものだったのかもしれません。
※讀賣報知(現在の読売新聞)1946年11月12日

ただ、個人的にはアルファベットはあまり好きではありません。
振込先に「三菱東京USJ銀行」と書き込んだり、
「APEC」はアペックでいいと思っていたらエーペックが正しいとか、
JRの関連会社かと思ったら、JKは全然違うとかで・・・
このくらい恥かきが続くと、好きになれないのはMURINAIッ!




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