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zoom RSS 日本史の「逆転」15 世間は勝手?この落首

<<   作成日時 : 2015/07/25 00:01   >>

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その時代を少し整理してみるとこうなります。
老中・田沼意次(1719-1788年)が幕政を主導していた期間は概ね
1767年から1786年までの20年ほどで、いわゆる「田沼時代」と
呼ばれています。
その田沼意次の失脚後に老中首座・将軍輔佐に就いたのが
いわゆる「寛政の改革」を断行した松平定信(1759-1829年)です。

つまり、二人の政治姿勢には大きな違いというよりは、むしろ
真逆な傾向があったわけで、それを比較書きすればこんな
ところになるのでしょうか。

田沼意次→革新派?/積極財政/実力主義/重商主義/
        貿易拡大/異学保護/賄賂イメージ
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
松平定信→保守派?/緊縮財政/身分重視/重農主義/
        貿易黙殺/異学弾圧/清潔イメージ

さらには、田沼の父が紀州藩の足軽という軽輩者だったのに
対し、松平はといえば、その紀州藩から出た八代将軍・吉宗の
孫という毛並みの良さを誇っていましたから、出自の点でも
もとから大きな違いがあったわけです。

では、世間はこの二人の政治にいったいどんな感想を持った
のか?
もちろん、綿密な世論調査などが行なわれることもなかったので
残っている記録から推理せざるを得ませんが、これがまた結構
「自分勝手」なんですねえ。

現代でも、たとえば「消費増税」など歓迎したくないプランが
浮かび上がった場合に、仔細な検討を加える前に、とりあえずは
「反対」の意思表示を示す姿に似た雰囲気が感じられます。

まずは、いわゆる「田沼時代」を皮肉った落首。
〜田や沼や 汚れた御世を 改めて 清くぞ澄める 白河の水〜
要するに、世論?はこう言っていたことになるのでしょうか。
〜田沼の汚職政治は金輪際たまらんでえ、やっぱり
  白河の殿様(定信)のご清潔政治でいかなくっちゃ〜


松平はこうした世論を背景にして、今風にいうなら圧倒的な
支持率?をもって「総理大臣」?に迎えられたということに
なります。
ですから、世間様からは「やんやの喝采」・・・のハズでした。


田沼意次01 松平定信07












   田沼意次(老中1767-1786年)   松平定信(老中1787-1793年)


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ところが、そうは運びませんでした。 どうして?
○御政道批判を禁止/幕府は恒に正しいとの主張?
   ○寛政異学の禁/外国学問に触れることは断固禁止
○徹底した倹約政策/贅沢は敵だ!の徹底実践
    ○風紀の粛清/公衆浴場の混浴などはもってのほか!


なにも「混浴禁止」が、直接の引き金になったわけでもないので
しょうが、実は庶民の側からすれば「窮屈な社会」を押し付け
られた印象になり、こうした松平の「あれこれ禁止令」?に対して
世間はこんな落首を持ってブーイングを送りました。
(狂歌の大家・太田南畝が原作者?とも言われているようです)

〜白河の 清きに魚の 住みかねて もとの濁りの 田沼恋しき〜
〜確かにご清潔かもしれんが、これでは息苦しくてやっておれん。
  昔の田沼さんの頃の活気が懐かしくてかなわんゼ〜

う〜ん、世論って本当に「自分勝手」なものですね。

また、権力を握る前の松平自身も自らの幕閣入りを狙って、
えっさえっさと田沼に賄賂を贈っていたそうですから、世間から
評価されたほどに「ご清潔」だったかどうかも微妙なところです。

それはともかく、政権を握った後の松平は田沼を隠居に追い
込んだ上に政治犯として扱い、亡くなるまで屋敷に幽閉しただけ
ではなく、さらには領地であった遠州相良城までも破壊させた
のですから、「田沼憎し」の感情にはよほどのものがあったの
でしょうね。

それどころか2000年に発見された新史料にはこんな内容が・・・
〜幕府が病床の田沼を監視し、逐一病状を報告させ、
  医師の往診をわざと控えさせ死期を早めた〜


この「未必の故意・殺人事件」?が事実なら、最高責任者・老中
の立場にあった定信自身も少なからず関わっていたことになり
ます。 う〜ん、いったいどこが「ご清潔」なんだ?

〜世間(世論)というものは、昔も今もまことに自分勝手なもの〜
要はこう言いたかっただけのことでしたが、なにやら話が逸れて
200年以上も昔の疑惑事件?にまで遡るハメになりました。 
そのために、お忙しい皆様方の足をお止めてしまいましたこと、
本当に心苦しく感じています。 許せな。





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