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zoom RSS 日本史の「言葉」18 ”不徳の致すところ”物語

<<   作成日時 : 2015/06/25 00:01   >>

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孔子さんの「儒教」には、徳治主義ともいうべき独特の政治理念・
思想が持ち込まれています。
簡単に言うなら、統治者が「有徳者」である世の中は上手く運ぶ
けれど「不徳」の統治者の場合はそうはならないという考え方で、
この理念?の迫力は施策の可否だけでなく、疫病・飢饉・天変
地異などの自然現象までをも施政者の「徳の有無」に求めた
ことです。 
つまり、〜上に立つアイツが不徳だから、こんな災いを招いて
しまったのだ〜
という因果で語られるわけです。

こうした「不徳」理論?に嵌まりこんでしまった一人が、実は
江戸幕府の老中・田沼意次(1719-1788年/在任1769-1786年)だった
のかもしれません。 なにせ続け様でした。
   「明和の大火」 (1772年/犠牲者14,000人余)
「浅間山の大噴火」 (1783年/犠牲者1,600人余)
  「天明の大飢饉」 (1782-1788年/犠牲者数十万人?)

〜こうまで最大級の災難が続くのは、トップ・田沼の「不徳」
  せいに違いない!〜

こうした受け止め方になっても無理からぬほど、確かにこの時期
にはとてつもない災いが続きました。

それはそれとして、この「不徳」の概念がまったく正しいもの
という前提に立って、もう少し後の時代まで眺めてみると、実は
こんな按配も呈しているのです。
※念押しですが、儒教の徳治理論?が正しいものと仮定してのお話ですよ。

1923年9月には、十万人以上が犠牲になったと言われている
「関東大震災」が起こりましたが、実はこの時の政府には
「内閣総理大臣」たる責任者が存在していませんでした。
ついその一週間前のこと、現職首相の急死という思わぬ
アクシデントがあったからです。 ※「臨時代理」を任命した。 

「総理大臣の急死」と「大震災の発生」・・・これを儒教理論に
基づいて考察するなら、当時の施政者には「徳」がなかった
証拠であり、それがために、まさしく「不徳の致すところ」という
状況を作り出してしまったことになります。
そして、同様な事態は20世紀の終盤にも繰り返されました。


村山内閣01 菅内閣51







    
 村山富市内閣/阪神淡路大震災    菅直人内閣/東日本大震災 

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「阪神・淡路大震災」(1995年/犠牲者6,400人余)がそれで、
この時は普段着?の「自民党政権」ではなく、よそ行き?の
「社会党首相」を戴いていました。

体を張った(ように見えていた)長年の政治主張「自衛隊違憲/日米
安保廃棄」
を引っ込め、チャッカリ「自衛隊合憲/日米安保堅持」
へと切り替えてその座に収まったのですから、そもそもこの経緯
自体が「不徳」だったのかもしれません。

震災に対する政府の対応の拙さを問われ、
〜なにぶん初めての経験でもございますし・・・〜
「内閣総理大臣」がこう答弁したその2ケ月後、今度は「オウム
真理教」による無差別殺人「地下鉄サリン事件」が起き、騒然と
した世の中へとなだれ込んでいきました。

儒教のモノサシを当ててみるなら、この時代もまた「不徳の致す
ところ」
のオンパレードだったわけです。
そして、こうした「不徳物語」?は留まるところを知らず、さらには
21世紀に入っても語り継がれることになりました。

「東日本大震災」(2011年/犠牲者18,400人余)の発生です。
この時も、またまた通常?の「自民党政権」ではなく、変則的に
それ以外の政党のトップを「内閣総理大臣」に戴いていました。

そのことが「不徳」というわけでもなかったのでしょうが、過去の
「浅間山の大噴火」でも「関東大震災」でも、さらには「阪神・淡路
大震災」
でも経験しなかった状況に、この「東日本大震災」では
直面することになりました。
「福島第一原発」における炉心溶融(メルトダウン)事故です。

史上最悪レベルのこの原発事故は、今もって対策・処理のメドを
付けられないだけでなく、今後どの程度の時間を必要とするの
かも不明なのですから、“究極”の「不徳の致すところ」ということ
になるのでしょうか。

しかし歴史を眺めてみると、こうした「不徳の致すところ」物語は
いつの世にも例外なく存在してきたわけで、そうすると「有徳・
不徳」の概念は孔子さんが主張される科学・哲学と言うよりは、
やはり宗教・迷信?もどきに捉えておいたほうが無難、という
ことなのかもしれません。 孔子さん、ゴメンな!

先日の「ハズレ宝くじ」・・・今ハタと気がつきましたが、これって
ひょっとしたら、ワタシ自身の「不徳の致すところ」




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