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zoom RSS 日本史の「冗談?」10 純血エリートの悪い癖

<<   作成日時 : 2014/06/10 00:01   >>

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幼い頃から聡明かつ真面目で堅物、その上とっても毛並みが
良い・・・江戸中期の老中・松平定信(1759-1829年)が、まさに
この通りの人物でした。

なにせ八代将軍・吉宗の孫であり、一時期は将軍候補者と
しても目されていた(異説もあり)そうで、しかも「寛政の改革」
(1787-1793年)を指導した人物としても、そしてまた地元・
白河藩の「名君」としても名高いのですから、そのエリートぶりも
生半可なものではありません。

しかし、端から眺める限り、その行動にはガチガチの朱子学
信奉者にありがちな「独りよがり」の側面、つまり何事も朱子学
に則るべきであり、そうでないものは全部が「悪」であるという
考え方に固まっていたように見えます。

たとえば、田沼意次(1719-1788年)が敷いた重商路線を、あたかも
全否定するかの形で、重農路線に切り替えたこともそうなら、
そこの田沼に対して意識的に「ワイロ政治家」などという「悪口」を
並べ立てたのも、おそらくはその信念?に基づくものだったの
でしょう。

しかし、こうなると、定信の姿勢を皮肉る人間も出てこようという
もので、現に狂歌師・太田南畝(1749-1823年)なぞは、こんな
言葉を使って批判しています。
「白河の清きに魚のすみかねて もとの濁りの田沼こひしき」

この「白河」は白河藩主・定信のことであり、「濁りの田沼」は
ワイロ政治家?意次を指していますから、つまりは定信に対して、
〜なるほどご清潔かも知れんが、アンタの政治は窮屈すぎて
  庶民は辛抱たまらんゾ、むしろ田沼政治が懐かしいぞヨ〜

と言っていることになります。

しかし、定信はそんな受け止め方をされている中にあってさえ、
その窮屈さを政治の分野だけでなく、さらに学術の世界にまで
広げ、とうとう一種の「言論弾圧」?にまで踏み込みました。



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   松平定信/寛政の改革       林子平/海国兵談

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海に囲まれた日本の危険性を指摘した林子平「海国兵談」
発禁処分に、田沼時代の「蝦夷地開拓」政策は打ち切り、
さらには、朱子学以外の学問を認めない「寛政異学の禁」など、
これらの”後ろ向き?政策”は、実際のところ、後の日本に大きな
マイナス影響をもたらしています。

〜何が良くて何が悪いのかの判断は、エリートであるワシに
任せておけばいいのであって、ああじゃこうじゃと下々の者が
口を挟さむ必要なんぞはどこにもないッ!〜

多分にこんな意識が働いていたのでしょう。

おそらくご本人は気が付いていないのでしょうが、こういうことって
エリート意識を持つ人に多い「悪い癖」なんですよね。
また自らの著書『宇下人言』にはこんなことも書いている
そうです。※「定信」の文字を解体すると「宇下人言」になる。

〜このワタシはセックスの欲望に負けたことなんぞないゾ!
あんなことは子孫を増やすための行為にすぎないからナ!〜

なにもそんなことまで聞かせて頂かなくとも結構なんですが、
〜君たちはその欲望にモロに負けておるのじゃないのかえ?〜
言外にこんな見下したニュアンスを込めているのでしょう。

「性欲に勝つの負けるの」なんて基準?は、自身が持ち出した
勝手なモノサシに過ぎないのに、それに気がつかないまま
「我慢できないスケベが多い中、それができる自分は凄いッ!」
と自画自賛しているのですから、端からすれば滑稽な姿です。

でも、それをわざわざ書き残したくらいですから、本人にして
みれば、こうした「清潔人間」ぶりを知らしめるほど、人々の尊敬
が集まると信じていたのかもしれません・・・悪い癖です。

えぇ、えぇ、ご清潔な定信サンに比べたら、確かに大抵の人間は
「スケベ」の烙印を押されてしまうことでしょう。
だからといって、冗談じゃないッ、これは名誉と尊厳の問題だ
・・・ボクは決して、トコトン、誓って、金輪際スケベではないッ!〜

なにもここまでムキになって否定する必要もないのですよ・・・




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