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zoom RSS 日本史の「アレンジ」06 将軍家は親戚頭に過ぎぬ!

<<   作成日時 : 2013/10/10 00:01   >>

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外国のものが日本人にうまく受け入れられようとするなら、
それなりの工夫が必要になることは言うまでもないことで、
たとえば、「本場・ピッツァ」(pizza)が「アレンジ」されて
「日本風・ピザ」に姿を変えているのもその一例でしょう。

今回取り上げたお二人に共通した「持ちネタ」は、外国(中国)の
思想である「儒教」(朱子学)ですが、不思議なことにその「解釈」
には共通点どころか天と地ほどに大きな隔たりがあります。

ということは、少なくともそのどちらか一方が、または両方共が
日本人の口に合うように「アレンジ」されている可能性がある
わけです。

さて、TV時代劇の中では「天下の副将軍」?を名乗り、盛んに
「葵紋」を誇示する黄門サマこと、水戸光圀(1628-1700年)は、
神君・家康の孫かつ徳川「御三家」水戸の藩主でありながら、
意外にも実生活の方ではこんな意識を持っていました。
〜将軍家は親戚頭に過ぎず、真の主君は天皇家である〜

徳川一族の人間としては、いささか過激な思想?という印象に
なりますが、ではなぜこのように考えたのか?
インテリである光圀自身は、自らが信奉する「儒教」を素直に
解釈すれば、当然こうなるものと受け止めていたようです。

なぜなら、儒教はこう説いているからです。
〜武力をもって天下を制するは「覇者」、“徳”を持って治める者
「王者」であるが、「覇者」は正当でなく「王者」こそ正当である〜


つまり、それを光圀はこう解釈したことになります。
〜戦さをもって天下を取った徳川将軍家は「覇者」に過ぎず、
万世一系を保ち続けている天皇家こそが「王者」である〜

だったら、天皇家こそが「真の主君」だ・・・となるわけです。

ところが、光圀サンのこの理論理屈に対し、〜そんなのは
「ピッツァ(pizza)をピザにアレンジした偽物」に過ぎない〜

言い切った人物もいました。



画像画像











        菊紋/天皇家          葵紋/徳川家
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その代表的な人物が儒学者・佐藤直方(1650-1719年)で、
その意見はこうなります。
〜そんなもん、“万世一系”と“徳”とは元々が別次元の
問題でしょうが!えええ!〜


すなわち、〜天皇家は確かに万世一系で連綿と続いてきたかも
知れん。しかしダ、それが即“徳”をもって続いてきたことの証拠
にはなりゃあせんゾ! つまりは心地よい誤解に過ぎん!〜
 
儒教(朱子学)の理論?に則して、こう主張したわけです。

日本人には珍しく、本場の原理原則を重視した意見ですが、
その姿勢は、赤穂事件(1701年)の折にも、浪士たちに同情を
寄せる者も少なくない中で、この直方が浪士たちの行動を
きっぱり批判したことにも表れています。

で、日本人はこの二人のいずれの主張に“魅力”を感じたのか?
・・・もちろん、「本場・ピッツァ(pizza)より日本風・ピザ」である
光圀の意見です。

その証拠に、直方の批判にも関わらず、その後の「赤穂浪士」?
は繰り返し「芝居」にもなり、その心情は後世まで伝えられて
いますし、光圀の「真の主君は天皇」とする考えは、ずっと後の
時代にまで引き継がれ、「明治維新」の思想的原動力になった
ほどです。

しかも、その光圀サンご自身が「水戸黄門」に変身?して
現在もなお国民的アイドルとしての人気を保っています。
片や佐藤直方は?・・・実はすっかり忘れられてしまいましたッ!
(だから、ワタシがその名を知らなくても無理はないッ!)

つまり、“和”を大切にする日本社会においては、「妥協しない
頑固者」や「原理原則にうるさい者」は「和」を乱すけしからぬ?
存在と見なされ、多くの場合は敬遠されてしまうわけです。

その分、適当なところで妥協?「アレンジ」?をする者が好感を
持って迎えられるわけですから、さすがの本場「中国・儒教」の
理論理屈も「日本の和」の原理には勝てなかった・・・というところ
でしょうか。

しかし、「日本風儒教」や「日本風ピザ」に限らず「本場の本物」が
その地域の「アレンジ」に屈して、本場から見れば「奇妙な
スタイル」で花を咲かせることは、よく見られる光景で、早い話が
日本の「寿司」に対する外国の「sushi」にも同様な現象が?

ワタシが耳にした範囲でも、「新鮮なネタ」の上にベットリと
「ジャム」を塗ったおいしい「sushi」もあるとのこと。 ウゲッ!
もっとも、その「現場」を目撃したわけではないので、あるいは、
面白おかしい「都市伝説」?に過ぎないのかも知れませんが・・・





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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
今日は。
この記事とっても面白かったです!
独創的です!
アナログ侍
URL
2013/11/15 13:52
コメントありがとうございます。

アナログ侍さんのページも拝見しました。
歴史関連の面白い商品が揃っていて、
大変ユニークで楽しいですね。

今後ともよろしくお願いします。
住兵衛
URL
2013/11/15 17:20

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