ヤジ馬の日本史

アクセスカウンタ

zoom RSS 日本史の「言葉」08 女サンガイに家なし

<<   作成日時 : 2012/12/25 08:30   >>

面白い ブログ気持玉 1 / トラックバック 1 / コメント 0

この言葉を聞いて、「ははん、男尊女卑だった昔は女性が
三階に住むことが許されなかったんだなあ。」と理解したアナタ、
その考え方は間違いなく間違いですヨ。
「さんがい」とは「三階」ではなく実は「三界」の字を当てるのです。

「だったら、ははん、三つの世界とは、この世とあの世と、
ええっと、もう一界は・・・かぐや姫が行った月世界だっけ?」と
考えたアナタ、アナタの直感も間違いなく間違いです。
「三界」とは、仏教用語で、欲界・色界・無色界のことを指し、
つまりは全世界のことを言っているのです。

では、その「三界」とは具体的にはなんなのかを、もう少し詳しく
説明せよとおっしゃるのですが? 嫌な性格ですねアナタって。
そりゃあもちろん、お答えするにやぶさかではありませんが、
今日はあいにくと先を急いでおりますので、それはまた
別の機会にでも。

この言葉を少々乱暴に要約するなら、まあ「女の一生は“従う“
ばかり」ということで、つまりは、娘時代は「親」に従い、妻に
なれば「夫」に従い、老いては「子」に従う、すなわち、生きている
間じゅうホッとできる暇(いとま)も居場所にもないということです。

では、実際のところ、歴史的にはどうだったのでしょうか?
これは、概ね「歴史のセオリー」と言ってもいいような気がします
が、立派な格言やカッコいいスローガンが誕生する背景には、
必ずといっていいほど、それとは逆の現実が転がっているもの
なのです。

「贅沢禁止令」が叫ばれるのは、現に贅沢が横行しているからで
あり、みんなが質素に暮らしている時にこんな「法律」は登場
しやしませんよ。

現代の例を挙げるなら、老人を敬う風潮が乏しくなった現実が
あったればこそ、わざわざ「敬老の日」を作ったことを思い出せば、
この理屈は割合にスンナリ納得していただけるのでは
ないでしょうか。

ということは、つまりこの「女三界に家なし(おんな、さんがいに
いえなし)」
という言葉が生まれた背景には、
「女性がメッチャ威張っていた。」という現実があったとしてもなんら
不思議ではないことになります。
事実、実際、確かにその通りだったのかもしれません。

光明皇后」(701−760年)ってご存知でしょうか?
そう、藤原不比等(659−720年)の娘で、聖武天皇(701−
756年)の后となった女性です。
親父サンの威を借りてそうしていたものか、生来の鼻高娘だった
のかはよく知りませんが、聖武天皇自身は何度も家出を経験して
います。 この皇后と鼻を突き合わせる毎日の生活が辛かった
のでしょうよ、きっとなら。

    日野富子画像
日野富子」(1440−1496年)って
聞いたことがありますか?
そう、室町八代将軍・足利義政(1436
−1490年)の細君で、本当かどうか
「金の亡者」としてその名を日本史に
留めている女性です。
  日本史の「女性」03 呪詛と空前自害

義政の場合は、家出というよりその「家」自体を明け渡してまで
富子と「別居」することに執着し、政治にはとんと見向きもせず、
そのことにハンパでない熱意を持ち続けました。

そんなパワーがあるのなら、富子を何とかすればいいのに、
と思えるのですが、本人はそんなことは微塵も思わないで、
ひたすら「とにかく別居貫徹!」の姿勢を貫いています。

お江」(1573−1626年)って名を覚えていますか?
そうとも、江戸二代将軍・徳川秀忠(1579−1632年)のワイフで
あり、三代・家光の母です。  日本史の「女性」02 お江の将軍構想

ウワサによれば、かなり「嫉妬深い」性質だったらしく、将軍・
秀忠は嫉妬心の暴発が恐ろしくて側室を持てなかったようです。

ましてや、外で子供(保科正之=家光の異母弟)をなしたこと
など告白できようはずもなく、お江の死後にやっと明らかにした
くらいのもので、まあ飾らず言えば、お江が亡くなるまでビビリ
まくっていたワケです。

これら「史実」のいったいどこが「女三界に家なし」なんでしょう!
やっぱり、逆の現実があったからこそ、この言葉が生まれたと
解釈するのがいちばん理屈に合っているように思えてなりません。

そう、アナタには意外かもしれませんが、一時期を除けば日本は
ほとんどず〜っと「女性が元気な時代」で占められているのです。
ですから、ワタシはこの言葉を発明したのは絶対に「女性」側だと
決め付けているわけです。

大切なことですので繰り返しますが、立派な格言やカッコいい
スローガンが誕生する背景には、必ずそれとは逆の現実が展開
されている、というのが「歴史のセオリー」なのです。

ということで、突然ですが今日はこれにて御免!
先ほどの突っ込みの「三界」について、今から調べ物を
しなくっちゃなりませんので・・・



 応援クリックも→ にほんブログ村 歴史ブログ 日本史へ   にほんブログ村 トラコミュ 日本史同好会へ ←どうぞよろしく!
            にほんブログ村    日本史同好会


−−−これまでの「言葉」シリーズ−−−−−−−−−−−−−−−−−
097 日本史の「言葉」07 勝てば官軍・死人に口なし 敗者に発言権はない!
089 日本史の「言葉」06 方便?非武装中立 万年野党の窮余の一策?
085 日本史の「言葉」05 唆(そそのか)す 言葉のパワーが人間を動かす?
072 日本史の「言葉」04 女流名人 男女平等のハズだが・・・女流とは?
061 日本史の「言葉」03 士農工商 そうあって欲しかっただけの努力目標?
045 日本史の「言葉」02 敵国降伏 みんなで祈れば敵だってお手上げだ!
038 日本史の「言葉」01 もったいない 日本だけにあるこの不思議な言葉!
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−



テーマ

注目テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 1
面白い

トラックバック(1件)

タイトル (本文) ブログ名/日時
レイバン メガネ
日本史の「言葉」08 女「さんがい」に家なし ヤジ馬の日本史/ウェブリブログ ...続きを見る
レイバン メガネ
2013/07/03 18:31

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
URL(任意)
本 文
日本史の「言葉」08 女サンガイに家なし ヤジ馬の日本史/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる