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zoom RSS 日本史の「忘れ物」07UFOの訪日と攘夷論

<<   作成日時 : 2012/06/15 11:30   >>

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〜突然のことですが、たった今巨大なUFOが名古屋の上空に姿
を現しました。 偵察の結果、UFOは武装している模様であり、
時折垣間見られる乗組員の風体はまことに「異様・常識はずれ」
としか言いようのないモノであることが確認されています。〜

この状況は、時間と場所と乗物を入れ替えると、そのまま幕末の
「黒船来航」の様子と重なります。 ではその「未知との遭遇」の
折、日本人はどのように対処したのでしょうか? 
よく知られているのは、「攘夷論=外国人はやっつけろ!」の声が
高まったことです。

実は、この時の日本人の反応については「無知だった」だったとか
「滑稽な慌てぶりだった」とかの批評が加えられ、あまり評判が
良かったとはいえません。

でも、これを上記のように現代風に、「UFOの突然の訪日」に
置き換えてみると、それほど場違いで滑稽な反応だったとも思え
ないのです。
その意味では、「黒船来航」当時の日本人の心情を、逆に現代
日本人の方がすっかり忘れてしまっているのかもしれません。

少なくとも「武装している」と聞けば、それなりの警戒心が芽生える
ものでしょうし、そしてそのことがまた「得体の知れないものは、
いっそのこと先手を打ってやっつけてしまえ!」という発想に結び
つきやすくなるのもまた事実です。

その「証拠物件?」として、ニつほど例を挙げてみましょう。
ひとつは「寄生虫」に対してとった日本人の行動です。
※黒船やその時の乗組員を寄生虫と呼んでいるのではありません!念のため!

確かに、自分の腹の中に「得体の知れぬ生物」が棲んでいること
も、また「そいつ」が自分の栄養分を横取りして生きていることも、
気分が悪い上に、なんとなく不気味で恐怖でもあります。
まあ、一種の「エイリアン」的な存在と言ったところかも?

だから、そんな「寄生虫」ならやっつけてしまえ! つまり、幕末で
言うところの「攘夷論」、すなわち今までの自分達の常識では
捉えきれないワケの分からない「外国人」は、「とりあえず、まずは
やっつけておけ!」という行動に結びつくことになります。

ちなみに、「黒船」に対する「攘夷活動」は徹底を欠きましたが、
「寄生虫」に対する「攘夷活動?」は、完璧すぎるほど見事な成果
を挙げ、今では「寄生虫を持つ日本人」は激減しました。

 その結果どうなったか?アレルギー体質の日本人が増えたとサ!
※これは映画「第三の男」のオーソン・ウェルズのセリフのパクリです。(後出)

その例としてもうひとつ、二十世紀のアメリカで実際に起きた
「事件」も挙げておきます。

1938年のこと、ラジオドラマ「火星人襲来」を、当時としては斬新な
ドキュメンタリータッチで放送したところ、それがあまりに迫真の
演出だったために聴取者が「本当に火星人が襲ってきた」ものと
勘違いしてしまいました。 その結果が案の定「パニック」でした。

※ちなみに、この演出で名を上げたのが後に映画史上の最高傑作とされる
  映画「市民ケーン」を撮った天才オーソン・ウェルズです

こうして見ると、「正体の分からないモノがやってきた」という
お話は、世の東西、時代を問わず信じやすく、また恐怖の対象
になりやすいモノであり、なにも幕末の日本人だけが「乱暴」で
「滑稽」だったワケではなかった、ということになります。

幕末の日本人が「外国人」に対して、二十世紀のアメリカ人が
「火星人」に対して、それぞれ抱いた「未知なるモノ」に対する
恐怖心・警戒心は、たぶん全人類が共通して備えている
「自己防衛本能」なのでしょう。

多少「乱暴」でも「滑稽」でもこの本能を備え、それに従った行動
を取ってきたからこそ (多大な失敗や行き過ぎがあったにせよ)
今なお、地球上に人間の姿が存在できているのかも知れません。
本当に、ありがたや!ありがたや!

と、言うことですから、冒頭の「名古屋に出現したUFO」について
も、(失敗や行き過ぎがあるにせよ)きっとなら、全国民が一丸と
なって対処・協力してくれますよネ?
名古屋へ来たのだから、名古屋に任せる・・・って?
ああ「絆」のカケラもない言葉・・・そんな殺生な!お代官サマァ!


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 [ 付録 ] 戦争と平和について含蓄あるセリフをひとつ。 
画像 〜だれかがこんなこと言ってたぜ。
 イタリアではボルジア家三十年間の
 戦火・恐怖・殺人・流血の圧政の下
 で、ミケランジェロやダ・ヴィンチなど
 の偉大なルネサンス文化を生んだ。

 が、片やスイスはどうだ? 
 麗しい友愛精神の下、五百年に渡る
 民主主義と平和が産み出したものは
 何だと思う? 「鳩時計」だとさ!〜
 映画「第三の男」 オーソン・ウェルズ



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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
私は日本史が大の苦手です。
今日初めてこのサイトにアクセスしましたが、面白く読ませてもらいました。できれば黒船来航が何年だったかを書いてくれればしっかり日本史の勉強になります。
媛ちゃん
2012/06/16 09:27
「媛ちゃん」様へ。メッセージありがとうございます。
実はこの住兵衛、年号についてはからっきしダメで、
黒船来航は「幕末」頃で「明治維新」よりは前だった、という程度しか知っていません。まことにゴメン!
住兵衛
2012/06/16 18:19

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