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zoom RSS 日本史の「言葉」03士農工商

<<   作成日時 : 2012/04/05 08:00   >>

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一旦覚えたことって、案外抜けにくいモノですね。
私にとっては、「士農工商」がバッチリそれにハマっていました。
「士農工商」とは江戸幕府が作った身分制度で、民を四ツの
階級に分類したものである・・・と、その昔授業で習ったとおりに
(心が素直だから)理解していたのです。


画像 先生は確かこんなことも説明してくれたなア。
 〜上から順に、一番偉いのが「士」、これは
 武士のこと。 次には「農」で農民のこと、
 食料であるお米を作るからである。
 続く「工」は道具を作ったり技術をもった
 職人などのこと。
 イラスト出展:Studio Robin

最下位は「商」で、これは物を売り買いする商人のこと。
江戸時代は「商業」をまともな職業とは見ていなかった。〜


現在でも「中学程度」の日本史なら、平均的にこのくらいの内容
ではないでしょうか。
ところが、今頃になってこの説明どうも「チョット違うのでは・・・」
と思い始めたワケです。 では、どこが違うの?

この説明だと「農民」は「商人」より「偉い」ということになります。
「農民」は4段階の上から2番目であり、「商人」は最下位に
ランクされているのだから、心が素直な人であれば当然こういう
理解になります。※心が素直でない人の理解については想像が及ばない。

では、「農民」と「商人」が道ですれ違う場合など、身分の低い
「商人」の方が控えて歩いたのでしょうか?
この「身分制度」がキッチリと機能している、ということなら、
(なにせ2段階も身分が違うのだから)そうしてもいいハズです。

しかし、「身分差」を理由とするなら、実際にはそのようにはして
いません。 この点からも、先の「士農工商」の先の説明は
正しいとは言えないようです。

日本も割合に影響を受けた「儒教」には、確かに「士農工商」と
いう言葉と概念があったようです。
でも、当然なことですが、その概念を取り入れることと、実際に
運用することとはまったく違う次元の問題です。

このことは、奥さんが「美味しい家庭料理」という本を買うことと、
現実の食卓に「美味しい家庭料理」が並ぶこととは、まったく
別の問題であると説明すれば、アナタにも納得してもらえるの
かもしれません。

実は日本の「士農工商」の実態は、「士」と「士以外」を区別した
に過ぎない、ということのようです。
もっと極端に言えば、制度上の「農工商」に実質的な身分差は
なかった・・・というのが実態でしょう。
※但し「力関係」による上下はあったでしょう。これは四民平等であるハズの現代
 でも同様で、平社員より社長の方がエラい、という感覚がそれに当たります。


そして、この「士農工商」の中でも最大の錯覚、と言うより誤解は
「士」ではないでしょうか。
学校では「士」は「武士」を指している・・・と教わったのですが、
よ〜く考えてみると、これは明らかに間違いです。 

儒教の本場・中国には「武士」という立場の人間なんぞおりゃ〜
せんのですから、これが間違いであることは間違いないのです。

では、なんでしょうか? 本場の「士」は「士太夫(したいふ)の
ことであり、要するに科挙試験に合格した、現代風に言えば
「国家公務員」の立場の人を指している・・・ということを、
ようやく最近になって知った次第です。 (遅くてゴメン!)

たまたま両方に「士」の字が入っていたので、都合よく現地語?
のまま、「士農工商」を採用しただけにすぎないようですが、
そうなると「士」のオリジナル版(中国)とアレンジ版(日本)とは
まったく別物ということになります。

初めに指摘したように、「農工商」については誤解があり、
「士」については間違いがあるということで、こうなると、この
「士農工商」のうちで正しく理解されていることは、ひとつもない!
ということになってしまいます。

そうすると、学校で習った「士農工商」とは、いったいナンジャラ
ホイ、ということです。
さすがに漢字が四つも連なるような言葉になると、正しく理解
するのもそう容易ではない、ということなのでしょうね。

しかしながら、(鼻高々に自慢するつもりはありませんが)
「漢字が四つも連なる」ような複雑な概念の中にも、私が正しく
理解できているモノがないわけではないゾ!
何を隠そう、「東西南北」と「加減乗除」がそれです。

〜日本史の「言葉」02敵国降伏〜
〜日本史の「言葉」01もったいない〜


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