ヤジ馬の日本史

アクセスカウンタ

zoom RSS 日本史の「陰謀」03天下人の就職難

<<   作成日時 : 2012/03/15 13:15   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 2 / コメント 4

三成 「いきなり、良いアイデアを出せ、と言われましても・・・」
秀吉 「やっぱり、箔を付けておかんことには迫力に欠けるゾ」
天下を取った秀吉に一番欠けていたもの、それは「正当性」、
平たく言えば「有資格」だった。 つい最近まで下層出身者の
「出世ぶり」を売りにしてきたのだから、それがないのは当然だ。

この時代、強いだけではダメで、それにふさわしい「資格」を備えて
いなければ天下人としては認めてもらえない。
「資格」とは家柄・血統であり、官位・身分である。
さて、どうやったらいいものか? 知恵を絞る必要があった。

画像 その「資格」を一から築くには時間がかかる。
 そこで、秀吉はちゃっかり「庇を借りる」方法を
 選んだのである。 現職将軍・足利義昭の
 「養子」になる。 確かにこの方法なら時間を
 かけなくても、その「資格」が手に入る。

 ただ、これには将軍・義昭の一発回答があった。
 「決然と、きっぱり、断固、絶対、お断わりします」
 なんの、これしきのことで怯まないのが、秀吉の
 真骨頂である。
 出展:wikipedia馬印
※秀吉と義昭の交渉については「俗説であり事実ではない」とする説もある。

今度はそのターゲットを「五摂家」、しかも最高の格式を持つ
「近衛家」に絞った。 もっとも今度は「養子」ではなく、財産相続権
のない「猶子」だが、これがうまく運んだのである。
当時の「五摂家」には内部対立があったこと、さらには秀吉が
その財力を有効活用したことが成功の原因だったのだろう。

「藤原氏」の序列筆頭が「近衛家」だ。
この時点で「藤原秀吉」が誕生し、「関白・秀吉」も誕生した。
これで万事メデタシメデタシかといえば、そうでもなく話はさらに
延長戦にもつれ込んでいくことになる。

三成 「格式トップの近衛家に、いったい何のご不満が?」
秀吉 「親戚会議でもあってみよ、ワシはヨソ者扱いだぞ!」
三成 「そりゃあ、近衛家の猶子ですから、そうでしょうに」
秀吉 「バカこくでニャ〜、そんでは天下人の沽券にかかわる!」
思わず尾張弁が飛び出すくらいの「不満」であった。

その不満を解消するのに都合のいいアイデアが届けられた。
おそらくは、秀吉の「協力金」提供が功を奏したのだろうが、
朝廷から「新姓」を賜ることになったのである。
これなら、理屈の上では「豊臣氏」は「藤原氏」と同格になる。

三成 「賜った豊臣姓は、喜ぶべきでしょうや?」
秀吉 「なんで?豊の字には花があって良いではないか!」
三成 「しかし、臣の字は結局、家来ということでしょうが?」
秀吉 「細かいことに気がつくな。今さら変更願は出せんゾ!」

こういうところは、良く言えば「太っ腹」、別に言えば「大雑把」な
秀吉である。
ちなみに、側室・淀殿が生んだ「秀頼」も、秀吉は自分の子では
ないことを重々知っていながら、見て見ぬふりをして「我が子」と
認知した、という説もあるくらいだ。

さあ、ここでやっとのこと「豊臣秀吉」の誕生となったのである。
「関白」引退後は「太閤」と呼ばれるが、その太閤になった秀吉
は自分の後釜の「関白」に養子・秀次を就けた。
関白職は「近衛家」にはお返ししません、今後とも引き続き
「豊臣家」が担当します、という意思表示であった。

さて問題はこの「豊臣姓」である。 一体誰が考案したものか?
上記の仮想会話にもある通り、確かに「臣」の字は微妙だ。
昔々に「中臣」氏が、「臣」の字を含まない「藤原」を賜姓された
ことはある。 ところが今回はその逆パターンなのだ。

なぜ、わざわざ「臣」の字を付けたのか? 
多分、朝廷の腹の中にはこんな想いがあった、と想像される。
「元・百姓に賜姓だと!バカにするでない!世も末じゃ!」

庶民にも同様な思いがあったのだろう。
秀吉の関白職については、こんな落首が残されている。
「末世とは 別にはあらじ木の下の さる(猿)関白を見るに
付けても」
  要するに、世間は秀吉を「成り上がり者」と見て
結構シビアな視線を送っていた、ということだ。

この「豊臣姓」を考案したのが誰かは知らないが、その意味では、
確かにそうした感情が窺える「新姓」ではある。
もっと露骨に言えば、朝廷の悪知恵・陰謀が満タンに込められて
いるようにも感じられる。

しかし実際には、秀吉は「賜姓される」ことで、また朝廷は
「低グレードの姓を与える」ことで、両者が巧みに「名と実」を
使い分けたようにも見える。
この時の「引っ掛り」が、秀吉に「唐入り」を決意させた?

三成 「はて、中国まで出向いて、いったい何をなされるので?」
秀吉 「中国はチュ〜ゴク広い!朝廷なんぞは一田舎大名じゃ!」
三成 「なるほど!朝廷より中国の王の方が断然偉いと?」
秀吉 「そうだギャ〜、その中国の王とはワシのことだでヨ〜!」
思わず尾張弁が飛び出すくらいの「大満足プラン」であった。

〜日本史の「陰謀」02混乱の即位固辞〜
〜日本史の「陰謀」01聖徳太子の狂言〜


あなたの1日1クリックで!→ にほんブログ村 歴史ブログ 日本史へ ←勇気凛々瑠璃の色!

あなたのホンネも→ 5バツグン 4よろしい 3まあまあ 2イマイチ 1スカタン
              〜励みになります。ご協力ありがとうございました。〜

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(2件)

タイトル (本文) ブログ名/日時
プラダ メンズ
日本史の「陰謀」03天下人の就職難 ヤジ馬の日本史/ウェブリブログ ...続きを見る
プラダ メンズ
2013/07/09 20:40
プラダ 財布
日本史の「陰謀」03天下人の就職難 ヤジ馬の日本史/ウェブリブログ ...続きを見る
プラダ 財布
2013/07/10 03:49

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
はじめまして。先日、自分のブログへコメントをいただき、どうも有難うございました。
自分も日本史に関心があるので、よろしくお願いいたします。
A☆六文銭
URL
2012/03/16 21:44
先日はコメントをありがとうございました。
さっそくトラコミュに参加させていただきました。
ブログ記事、とっても楽しく読ませていただきました。
これからも楽しみにしています。
ペン太
URL
2012/03/17 12:13
"A☆六文銭"さんへ
ご丁寧な御返事をいただきありがとうございます。
次回記事はぜひトラックバックをお願いいたします。
オープンジャンル「日本史同好会」管理人:住兵衛
http://history.blogmura.com/tb_entry108861.html
日本史を100倍楽しもう!
住兵衛
URL
2012/03/17 15:29
"ペン太"さんへ
早々にご参加いただきありがとうございました。
お蔭様で画面がとても華やかになりました。
今後とも継続的なトラックバックで
末永いご愛顧をお願い申し上げます。
オープンジャンル「日本史同好会」管理人:住兵衛 
http://history.blogmura.com/tb_entry108861.html
日本史を100倍楽しもう!
住兵衛
URL
2012/03/17 15:34

コメントする help

ニックネーム
URL(任意)
本 文
日本史の「陰謀」03天下人の就職難 ヤジ馬の日本史/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる